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2026/05/07

Grace! 『立ち飲みご令嬢』(現在7巻まで) 松本明澄 / 講談社 モーニングKC

Photo_20260507165601 ミシュラン店オーナーを父に持つ美食家令嬢・神乃美子。
料理界で〝氷の味覚女王〟と恐れられる美子が時間や社会に囚われず、立ち飲みグルメに魅了され、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼女は自分勝手になり、「自由」になる。誰にも邪魔されず、気を遣わず酒を飲み、ものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが、現代人に平等に与えられた最高の「癒し」、と言えるのである──。

と、途中からどこかの番組のオープニングみたいになってしまったが、要はライトでコミカルな食マンガ、どの巻のどこから読んでもお気楽極楽、あはーん、くつろぐ。エアーコンディショニング。

・・・それが、最新の第7巻において、少しだけ様子が変わってきた。
ほんの2冊前、第5巻では

  未だに
  立ち飲み屋における
  暗黙の了解やノリに
  馴染めない・・・

とシュンとする美子が描かれていたというのに、最新巻では酒に記憶を飛ばし、手羽先にかぶり付き、炙りスルメを咥え、〆のラーメンを楽しむ。

いや、そういった所業のいちいちはこれまでにも描かれてはきた。
しかし、ここにきて美子の立ち姿、雰囲気が大人っぽく、アングルが豊かで、ことに上下二段、2コマのオチの「間」がとてもいい。

化けたな。

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(付記)
「化けた」と言っておきながら逆のことを書くが、マンガの連載作品では一般にストーリーやギャグの枠を広げるため回を重ねるにつれてサブキャラを増やしていきがちだ。
ところが、驚いたことにこの『立ち飲みご令嬢』では、飲み仲間のりんごちゃんや小鳥葉拓実、幼馴染の料里鉄人、神乃家のメイド静、(のちに常連となる)立ち飲み屋の店員ヒロ、さらに人物だけでなく、美子の決めゼリフ?の「ごきげん酔う!」「乾杯あそばせ」まで、全員、すべて、第1巻からきちんと描かれているのだ。これは稀有なことかと思う。またそれが本作が7巻まできても内容が妙に拡散してバタつかない理由かと思う。

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