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2019/03/24

完結 『BURN 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子(上・下)』 内藤 了 / 角川ホラー文庫

Photo_1猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズ、スピンアウト2冊含む13冊めにて完結。

ズタズタのヌッチャヌチャなスプラッタシーン満載で大好きなシリーズだったのだが、最後のほうは登場人物が多すぎてちょっと疲れた。

※バイオテクノロジーテロを目論む国際組織「CBET」のチープさや壊れた科学者集めて死体の腐敗のしかたを研究する国家機関「日本精神・神経医療研究センター」の珍妙さについては、ここでは触れない。仮面ライダーのショッカーと同じか、もう少しヘンテコリン、といったところ……。

シリーズ2冊目の『CUT』では【主な登場人物】は藤堂比奈子(新人刑事)、厚田巌夫(その上司、警部補)、東海林靖久(先輩刑事)、三木健(鑑識官)、石上妙子(検死官)、中島保(プロファイラー)の6名だった。
この顔ぶれは主人公を含む猟奇犯罪捜査班側のメンバーということで、まあ、わかる。

最終巻では【主な登場人物】が倍増の12名。ところがそこに記載されない常連として同じく警察組織に属す者、シリーズ後半で大きな役割を果たす「日本精神・神経医療研究センター」に所属する奇人変人たち、国際テロ組織の面々、などなど、増えに増えて大変なことになる。

常連が増えると、たとえば主人公の比奈子が敵に拉致された!というシーンで、敵味方、当事者・関係者、ほぼ全員の反応を書かなくてはならない。
『BURN』の下巻など、なにかとそんなモブシーンに記述が費やされ、スリルもサスペンスも半減。1冊通して比奈子個人の活躍にしぼれば「捕まった、気がついた、戦った」程度の実に内容の薄いものになってしまっている。

TVドラマの『相棒』では【主な登場人物】が増えすぎないよう、キャラクターの卒業、ないし入れ替えを行う。主人公はともかく、その相棒や鑑識官、小料理屋「花の里」の女将など、入れ替わることで登場人物のインフレは起こさせない。

『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でも、もう少しそのあたりの工夫があってもよかったのではないか。

方法は簡単。事件ごとにポンポコ殉職させて、センターのボディファーム(死体農場)に飾ればよいのだ。

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