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2018/02/17

本棚にかけろ 『ビブリオ漫画文庫』 山田英生 編 / ちくま文庫

Photo「次は、えーっと、ビ、ビブリオ漫画文庫?」
「本、より狭く言うと古本屋がテーマの短篇マンガを揃えたアンソロジーですね」
「えらく堅いタイトル」
「内容も、堅いといえば堅い。水木しげる、永島慎二、つげ義春、松本零士、楳図かずお、辰巳ヨシヒロといった古豪、大家から、諸星大二郎、いしいひさいち、西岸良平、近藤ようこ、山川直人、豊田徹也ら現役中堅。加えて湊谷夢吉、つげ忠雄、うらたじゅん、南日れん、おんちみどり、Q.B.B.などちょっと変わった描き手まで」
「うう、ガロの青林堂が教科書こさえたら、みたいな?」
「なぜか山川直人が2作選ばれるなど、バラエティより編者の嗜好を優先したのでしょう。それはそれでスジが通った印象」
「久世番子『暴れん坊本屋さん』とか混じってたら、も少し突き抜けたかもしれない」
「それでも、誰が編もうが、古本屋をテーマにしたら最後、ノスタルジック、センチメンタルな昭和テイストが先に出て、友情・努力・勝利!の少年マンガや少女マンガの出番はないでしょうね」
「芥川賞選者と直木賞作家がリング上でディベートして、必殺技が決まると相手が体育館の屋根突き破って飛んでく、とかはないの?」
「ありません」
「ビブリオテカ マグナーム!!」
「(無視して)水木しげる、松本零士、辰巳ヨシヒロあたりの作品もそれぞれの作家にしてはやや凡庸で、こういったアンソロジーでなかったら選ばれたかどうか。それだけ本をテーマにしたマンガの傑作は少ないということかもしれませんが」
「そんななか、空気読まず楳図かずおのまっしぐら落っこちるキレキレ具合はさすが」
「つげ義春『古本と少女』は、貧しい学生と古本屋の少女の淡い恋を描いた佳編」
「あ、これ知ってる。昔、『紅い花』の文庫版で読んだ。懐かしー。でも、これ、“絵描きの青年が払った1500円はどうなるの?”とか“学生君が手にした1000円はどうするの?”とかが気になって気になってもう」
「諸星大二郎の作品は『栞と紙魚子』シリーズから」
「あー、あの栞ちゃんが水着で変身して悪の古本王と闘う」
「適当なウソをつかない」
「痛い痛い、本の角で叩くのは反則」
「豆腐の角で頭打って死んでください」
「あ、豊田徹也も選ばれてるのね。この人は、単行本『アンダーカレント』が面白かったから好きな作家なんだけど、はっきりしないものを追い詰めてこその作風。だから短篇集では長編ほどの手応えがない。今回の2ページも、アンソロジーに選ぶほどのものだったかねえ?」
「ど、どうしたんですか先輩。なんだかまっとうな人みたいですよ」
「ふふふ、こう見えてその正体は謎の青パンツ古本王」
「巻末の永島慎二『ある道化師の一日』は、作家の遺族の方の編んだ遺稿集(非売品)に掲載されたものだそうですよ。なんということのない6ページですが、いいですねえ。道化師の老人の、言葉を明らかにしない『・・・・・ ・・・・・』の吹き出し、永島慎二がほかの作品で使った手法ではありますが、本作ではとくに心に染みます」
「・・・・・ ・・・・・」
「先輩が同じことやっても、エロいこと考えてるとしか見えませんね」
「うう。毎度のオチなのに反論できん」

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