フォト
無料ブログはココログ

« 火を着けろ 『ベイビーステップ』(38巻) 勝木 光 / 講談社コミックス | トップページ | 『虚構推理』 城平 京 / 講談社文庫 »

2016/02/04

『Comic S 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー★SF篇』『Comic M 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー★ミステリ篇』

S『Comic S 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー★SF篇』『Comic M 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー★ミステリ篇』、長いので以下『S』『M』と略記。

本の価格についてはなるべく文句を言わないことにしている。
「この内容で○○円は高い」と外からブーたれるのは簡単だけど、版元が「あまり売れそうにないから価格帯高めにしないと赤字」と考えるのも仕方ないことだから。
それでも『S』『M』それぞれすきまだらけの180ページで1冊1,500円(税別)、これはさすがに割高か?

表紙を見ると「これは!」の大物が並んでいる。
『S』なら手塚治虫、松本零士、石森章太郎、永井豪、萩尾望都、ふくやまけいこ、吾妻ひでお、とり・みき、横山えいじ、『M』なら高橋葉介、たがみよしひさ、坂田靖子、などなど。彼らの作品は小品でもペンタッチやコマ運びに「さすが」と思わせる。個人的にはふくやまけいこ、吾妻ひでおの作品にはしびれた。しかし、それ以外の書下ろしがいただけない。編集部に出入りする若手のための炊き出し出版、は言い過ぎか?

M_2とくに『M』がひどい。一番古いので1987年の《ミステリマガジン》掲載作。大半ミステリの体裁をなさず。これで「70年分の謎・トリック・名探偵」はないだろ。

早川書房の歩みを掲載作の編年体で追うのか、
未発表作品を中心にSF、ミステリの新しい切り口を探るのか、
かかわった作家たちのベスト集成を謳うのか、
そういった、アンソロジーの目的にあたるものが全く見えてこない。

一番がっかりするのは、なんら新しい発見がないことだ。
SFやミステリとは(いろいろ定義は出来るとは思うが)要はどちらも「驚き」を提供するものだと思う。SF的小道具を取り上げたり、私立探偵を主人公にすればSFになる、ミステリになる、わけではない。早川の70年とは東京創元社とともに僕たち読み手にその「驚き」を提供してくれる歴史だったはずなのに、今になってこの始末はなんだ。

« 火を着けろ 『ベイビーステップ』(38巻) 勝木 光 / 講談社コミックス | トップページ | 『虚構推理』 城平 京 / 講談社文庫 »

コミック(作品)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/547008/63162507

この記事へのトラックバック一覧です: 『Comic S 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー★SF篇』『Comic M 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー★ミステリ篇』:

« 火を着けろ 『ベイビーステップ』(38巻) 勝木 光 / 講談社コミックス | トップページ | 『虚構推理』 城平 京 / 講談社文庫 »