俺の空っぽは… 『ハルロック(4)』 西餅 / 講談社 モーニングKC
晴ちゃんを中心に、皆で起業した「SUMi」(サムアイ)。
話が大きくなってこれからどうなるんだ、と思ったやさき、『ハルロック』は本巻でおしまい。
いつまでも連載続いてほしいとIT業界の片隅で願っていたのだけれど……素材が素材だけに、しかたないか。
> 『ハルロック』は電子工作好きの向阪晴(さきさか はる)が主人公……とばかり思っていたのだが、さっき気がついた、「ロック」とはもしや真下六祐(ましも ろくすけ)のことか。
と前回書いて、この最終巻でさらに感じたのは、少年ジャンプの『ダイの大冒険』が実は弱虫だったポップの成長物語であったように、『ハルロック』はダメダメストーカーだった六君の成長物語だった、ということ。最後のシーン、六君は晴ちゃんの頬を染めるにいたる。そしてマーガレットコミックスもかくやのこの表紙(ちょっと鼻血付き)。君はストーカー界の勝ち組として長くその栄誉を語り継がれることであろう。
後半では晴ちゃんが将来について「SUMiの製品に社会問題の解決の一端を担うアイディアを…革命を…」と述懐。かつて新品のホームベーカリーに生ゴミぶっ込んで母を泣かせた電気工作少女だったことを思い起こせば覚醒、もとい隔世、いやどっちでもいいか、の感あり。ただ、原価的に無謀、おまけに天井から落下してタイルやバスタブを破損するおそれのあるお風呂掃除ロボ「うにツインズ」などより、あのGを自動でシュポっと捕まえて触れずに捨てられる「ゴキシュポ」を開発してくれたなら、世のG嫌いの心がどれほどに救われることかっっ(すみません、少し私情入りました)。
ともかく、いい作品でした、いい終わり方でした。ありがとう。
« 迷走オーバードライブ 『赤い右手』 ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ、夏来健次 訳 / 創元推理文庫 | トップページ | 『お供え』 吉田知子 / 講談社学芸文庫 »
「コミック(作品)」カテゴリの記事
- ほんならウロボロス 『本なら売るほど』(現在3巻まで) 児島 青 / KADOKAWA HARTA COMIX(2026.06.08)
- Grace! 『立ち飲みご令嬢』(現在7巻まで) 松本明澄 / 講談社 モーニングKC(2026.05.07)
- 『あらあらかしこ(3)』『ねこの夢ひとの夢』『鸚鵡』 波津彬子 / 小学館(2026.04.06)
- 『夜鷹ふたたび』(第1巻) イズミダフユキ / 講談社 モーニングKC(2026.04.02)
- 『見える子ちゃん』(14巻) 泉 朝樹 / KADOKAWA メディアファクトリー(2026.04.02)
« 迷走オーバードライブ 『赤い右手』 ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ、夏来健次 訳 / 創元推理文庫 | トップページ | 『お供え』 吉田知子 / 講談社学芸文庫 »


コメント