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2014/09/09

撃ち落とす 『銀翼のイカロス』 池井戸 潤 / ダイヤモンド社

Photo単行本が売り台占拠のベストセラー、場末のブログで取り上げてどうこうなるものでもないが、まあラジオ体操出席カードのハンコみたいなものとお目こぼしいただければ幸い。

さて今回半沢直樹は業績不振の帝国航空を担当、その債権放棄を求める国交相主導の再生タスクフォースと対決する。
第1弾『オレたちバブル入行組』では半沢の責務は5億円の回収だった。第4弾の今作では500億円の債権放棄。出世したものだ。

従来作とは比較にならない権力との対決が描かれるわけだが、
「相変わらず面白かった! 痛快! もうほんと、すっとした!」
という評価もあれば
「前作までに比べると話がご都合主義で浅い。よく考えると半沢は自分では何もしてないし、新脇役も今ひとつ」
という声もある。
多分、どちらも間違いではないだろう。

当方の感想もそれらと大差ないので、以下は個人的なお話を少々。

本作『銀翼のイカロス』では金融庁の黒崎駿一検査官が第2作『オレたち花のバブル組』以来久々に登場するのだが、そのオネエ口調が相変わらずパワフルで、いい。
そのため……つい、職場で使ってしまいそうになるのだ。困った。

リアル烏丸はここしばらくちょっとした社内のトラブルにカアカア口をはさんでいるのだが、どうも事故の原因究明、施策改善の進捗がはかばかしくない。もし自分が黒埼監査官であったなら、メールや会議で……

「報告、報告ってずっと同じ言い訳の繰り返しじゃない。いつになったら届くのかしら」
「なんでそんな少なく見積もるの。隠そうったってだめ。すぐに資料出して頂戴!」
「システム設計が原因じゃないなら、何なの。誰がデータを入力したっていうの」
「あきれた。倉庫にもないだなんて、それが本当なら虚偽申告で懲戒免職ものよ。反省なさい。返事は?」

かくのごとくオネエ言葉で炸裂すれば、ごたごたも一気に解決に向かうのではなかろうか。ところが、慌てた身内が「やめてください」「これ以上紛糾させてどうするんです」と背後から寄ってたかって羽交い絞めにきてうるさいったらない。
ふん。隙あらば暴れてやるのよ。
「あなたたち、言い逃れできると思っているの。覚悟して頂戴!」

どうよ。

 ※この私評はフィクションであり、実在の人物・団体・業務上のトラブルなどとは一切関係ありません。ないの。ないんだってば!

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