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2012/09/24

短評 『とめはねっ! 鈴里高校書道部 (10)』『茶柱倶楽部 (3)』『リアル猟師奮闘記 山賊ダイアリー (2)』

Photoとめはねっ! 鈴里高校書道部 (10)』 河合克敏 / 小学館ヤングサンデーコミックス

 小ネタの扱いが本当に巧い。塀内夏子山崎紗也夏ら女流作家に通じる筆遣いの妙。
 最新刊でも、縁(ゆかり)と望月の修学旅行が、出会いや書道の知識にあふれて楽しい。そして一見バラバラに見える小ネタ(たとえば龍安寺の「吾唯足知」の蹲踞)が、「競書大会」出品作の選定、ひいては二人の書道に向かう姿勢そのものを少しずつあぶり出す。巧い。
 掲載誌が移り、単行本発行はややスローペースとなったが、このタッチを維持してほしいものだ。

茶柱倶楽部 (3)』 青木幸子 / 芳文社コミックス

 能天気なんだか素質にあふれているんだかな若い主人公がマイペースで日本茶の味わいを求めていく……枠組みだけ見れば『とめはねっ!』に似ていなくもない『茶柱倶楽部』、3巻め。
 ただ、恩人の老女の弟探しに付き合って台湾を訪れる今回のストーリーはさすがに重すぎ、無条件に楽しむことはできなかった。重い話厳しい話なら1巻2巻にもそれなりにあったのだが、主人公の朗らかさ、天然ぶりがそれを圧倒していた。今回は歴史の重みの淀みに主人公が「あがいて」しまった。その分、負け。初期の太平楽なお茶娘ぶりへの復帰を期待。

リアル猟師奮闘記 山賊ダイアリー (2)』 岡本健太郎 / 講談社イブニングKC

 相変わらず狩ってはさばき、さばいては食べるの記を淡々と。
 主にハトやカモを狙った1巻に比べ、2巻ではイノシシやスズメバチなど強敵が相手で、作者も罠やハチ用スプレーで対抗。心なしか猟に慣れた作者の余裕の表情のにじむコマが増えた。
 木々の間を滑空するヤマドリの尾のしだり尾の美しさが目を奪う。それを獲り逃して、なおヤマドリの美味を語る作者って、どんだけ。

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