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2011/07/10

ただ走り切ればすむという話ではござらぬ。 「タイムスクープハンター」

 HDに録り溜めしていたNHK「タイムスクープハンター」、DVDに焼きながら3話分まとめて見る。

 毎回、あまり知られていない日本の歴史上の任務や風俗習慣を、無名(?)の役者さんたちが必至で再現してくれて楽しい。登場人物の朴訥なまでの誠実さに泣ける。ひなびた住居、ほこりっぽい街道。子供たちの粗末な衣服、男たちの見苦しい月代(さかやき。額から頭頂にかけて剃り落したさま)にもリアリティがあふれる。

 さすがにこの頃は具合のよい素材捜しに苦しんでか、ただ人情時代劇にしか見えない回も目立つ。
 7日放送の「維新ロマンス英語塾」も「そうだったのか!」と膝を打つ意外なナレッジはほとんど得られず、未来からきたジャーナリスト・沢嶋雄一(要潤)の立ち位置も不明瞭なまま。まぁ、この回は美人英語講師レイチェルの着物姿に萌え~、という話だったのかも。脳内BGMでは勝手にブレードランナーのエンディングテーマが鳴りっぱなしだった。

 過去の作品で一番心に残っているのは、昨年春の「“算額”頭脳バトル」。
 和算を教えながら地方を行脚する「遊歴算家」と庶民のかかわり、というテーマそのものも新鮮だったが、それ以上に、理性をもって権力に挑む、屈しない、という太い骨組みがあった。制作サイドの抑えきれない意図が知らず強く込められてしまった、と言ってもよいかもしれない。
 その意味で、今回のシーズン3からキャスティングされているナビゲーター役の杏は番組の構造をあいまいにしかねない。姿なしのマシーナリーな声だけでよかった。

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