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2010/01/28

好みは三輪ちゃん。 『とめはねっ! 鈴里高校書道部』(現在6巻まで) 河合克敏 / 小学館ヤングサンデーコミックス

【…なんて書いてあるのか、読める?】Photo 

 最終回とか亡くなったとか、辛気くさい(←関西弁?)話題が続いたので、ここはスパイシーなコミックスを一発。

 『とめはねっ!』は以前から取り上げたかったお気に入り。最近流行りの?文系クラブものの1つで、ここでのテーマは“書道”である。主人公、帰国子女の大江縁(ゆかり)はこれまた最近流行りの草食系男子、それに柔道の天才少女望月結希や書道部の面々それぞれのキャラ立てよろしく物語は展開する。

 ライバルや勝負も描かれはするのだが全体に最近流行りの(こればっか)「ゆる系」というか、熱血に向かいそうで向かわない、はずし気味の展開。とはいえ登場人物いずれもが口は悪いがそれなりにまっすぐですがすがしい。

 本作はただオススメするのが正しいあり方で、詳細な内容紹介や分析なんぞ余計なお世話。肩の力を抜いてどうぞお読みください。
 もちろん書道についての薀蓄も満載で勉強になるし、単行本の巻末ではコマの中で登場する作品群が、読者からの投稿作品だったり、どこそこのたいへん偉い先生の作品だったりと種あかしされてそれがまた楽しい。

 なおこの『とめはねっ!』はNHKのドラマにもなっていて、現在放送中。NHKなのでキャラの描き方がやや生真面目、原作はもっとずっとファンキーでクールだ。ただ、ドラマのほうは、3回めあたりから細かい設定が原作を踏み外して、この後油断がならない。

 さらに横道にそれるが、『とめはねっ!』が話題になる一方、最近は高校生による集団の書道パフォーマンスも評判になって、聞くところでは映画化も進められているらしい。書道はブレークするのか。もしブレークするならコミックの『とめはねっ!』の作品世界がそうであるように、書道の先生、書道店店主、祖父母といった成人、老人たちと若者たちが同じ話題で突然向かい合うことになる。なんだか珍しい風景が全国で見られそうで、それは悪くない。

Image0031_2  こちらの写真は、映画のモデルでもあるという三島高校書道部の地元、愛媛県四国中央市の商店街。『とめはねっ!』の単行本第4巻で描かれている場所もこのあたりではないか。写真は1年前の冬のものだが、高校生の書の作品が当たり前のように商店街のアーケードに飾られて、肩肘張らないありさまがとても気持ちよかった。Image0011_3

(追記)NHKのドラマは第4回にいたって原作の風味を失い、愁嘆場の連続ですっかり朝の連続ドラマ。制作スタッフたちはおそらく何を流し込んでも同じものしか作れないのだろう。乾いた残酷さを笑いにくるんで連発する原作コミックスが、実は本当にリアルな青春の秀作なのだと再認識した次第。

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