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2009/02/24

怪物たちに酩酊する 『ヒストリエ(5)』 岩明 均 / 講談社 アフタヌーンKC

729【すまんな エウメネス】

 岩明均『ヒストリエ』の新刊。

 酔った。まっすぐに歩けない。

 3巻、4巻が最初の2巻に比べるとやや冗漫な印象で、さほど期待せずに読み始めたのだが、全ページ岩明テイスト炸裂だ。
 電車の中で読み始めて一巡、途中下車してコーヒーを飲みながらもう一巡。クールダウンにほかの本を少し読んだあと、もう一巡。だめだ。寝る前に1巻から通して読み返そう。

 主人公をはじめ、登場人物の唇を表す :-) あるいは :-( といった表情の線一本一本に青白い幽気がこもっている。
 涙を誘うウェットな場面と岩明得意のカラクリに対する興趣を描いたシーンが同じ重さで屹立する。「そうか そりゃよかった」「さようなら 兄さん……」といった他愛ないセリフが強い。
 殺陣は理と利にかない、権力は黒く、笑いは白い。

 『ヒストリエ』はマケドニア、アレキサンダー大王の書記官エウメネスを主人公として古代地中海世界の歴史を描く作品とのことだが、違う。そうではない。『ヒストリエ』が描かれる現在(いま)が歴史なのだ。

 「ヘビ」ね。「ヘビ」か。

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