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2006/10/30

目が死んでいる 『レナード現象には理由がある』 川原 泉 / 白泉社

Photo【そーかい? ありがとう 和田くん】

 もう何ヶ月か前のある夏の日,大手書店に立ち寄って大判のコミックを何冊かまとめ買いした。

  吾妻ひでお 『うつうつひでお日記』
  とり みき 『トマソンの罠』『パシパエーの宴』
  二階堂正宏 『のりこ』
  浦沢直樹 『PLUTO(3)』

袋の大きさからするともっとあれこれ買ったはずだが,よく覚えていない。

 いずれもすぐに目を通した。ただ,1冊だけ,そのあまりの重さに棚にずっと放置していたものがある。
 川原泉の新作短編集だ。

 もちろん,たかが学園コメディ,内容が重いわけではない。ひでお日記のように文字だらけというほどでもないし,パシパエーやトマソンのような全共闘時代のSFでもない。のりこのように……これは比較するのが無理か。PLUTOは3巻にいたってさすがにトーンダウンだが,これは別の機会にしよう。

 川原のこの十年の作品はすべて痛い。痛くてたまらない。
 とくに,主人公の目がひどい。これは,放置されたセルロイド人形の目だ。死人にはめたガラスの目だ。

 ことにこの『レナード現象』は,穏健な学園を舞台に,奇抜なめぐり合いをし,ささやかに惹かれ合う若者を描くという,初期の『3月革命』や『月夜のドレス』,食欲魔人シリーズを彷彿とさせる枠組みだけに,当時との落差がつらい。

 『空の食欲魔人』『甲子園の空に笑え!』『カレーの王子さま』『銀のロマンティック…わはは』『美貌の果実』,これで必要十分。
 『笑う大天使』以降は不要。

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