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2001/04/16

[続報] マスコミのインターネット報道

 先のマスコミの誤報についての一連の書き込みの中で,朝日新聞のインターネット報道に漂う悪意について簡単に取り上げたが,14日朝刊にその典型的な例を見かけたので簡単に紹介したい。

 まず,1面にいきなり「くらし ネット常時接続の落とし穴」。常時インターネット接続された自分のパソコンを経由して,誰かが米国海軍のネットワークに侵入しようとしていた,というものである。
 常時接続の無防備なシステムが不正アクセスの温床になるというこの記事の指摘そのものは間違いではない。しかし,「攻撃先に被害が出た場合は損害賠償を請求される可能性もある」という一種の脅し(まぁでもそのくらいの認識はあったほうがよいが)や「記者も不正侵入された……見覚えのない検索ソフトが走っていた。……その後パソコンの動作は次第に緩慢になり,壊れてしまった」という意味不明な一節(侵入してきたソフトが「検索ソフト」であると識別できて,壊れてしまう(何が?)まで放っておくとは?)など,インターネット初心者に対し「インターネットは怖そう」としり込みさせかねない書き方ではないか。

 政治面(4面),自民党総裁選についての記事で,「小泉氏,ネット使い対話も」。
 インターネットが浮動票と結びついているという認識に基づいた記事で,とくに異論なし。

 経済面(11面),「『パソコン拝借』新商売 何万台もつなげばスパコン級」。インターネットを用いて何万台というパソコンに分散処理をさせ新薬開発などに利用する,という内容。「スパコン」という略語が不快だが,内容に異論なし。
(ちなみに,朝日新聞の科学欄担当者は「分散処理」というキーワードが大好きらしい。なぜこんなに似たような内容の記事を何度も,というほど紹介されている。)

 同じく経済面(12面),「携帯メール一発OK ジャストシステムがソフト開発」,見ての通りの内容で異論なし。ただ,「こんな超ムカツク変換なくしました」という写真キャプションは少々悪ノリ。

 さて,問題の社会面(39面),「ネット掲示板 日生,管理者に削除要求 東京地裁に仮処分申請『社員を中傷』」。
 匿名掲示板「2ちゃんねる」の内容に対し,日本生命が記載の削除を求める仮処分を東京地裁に申請した,というもので,管理者のひろゆき氏の対応が注目されている一件だが,記事は「匿名性が強いネット上の書き込みには……一定の規制を求める声が出ているが,表現の自由との関係もあって,書かれた側がとれる有効な対抗手段は現在少ない」と,ニュートラルから微妙に日生寄りである。
 ところが,まったく偶然,社会面(37面)の特集は,自民党のメディア規制に対するアンチ記事で,「『有害番組」法規制狙う自民 『子ども』旗印に攻勢」「矢面の民法連懸念『ヒトラーのよう』」「文科相,PTAに『広告主不買の勧め』」と法規制に対するアレルギー剥き出しだ(さらに偶然だが,25面の天野祐吉の連載コラム「CM天気図」も自民党の報道番組検証委員会に対する揶揄がメインとなっている)。
 つまり,これらからうかがえる朝日新聞の表現の自由についてのスタンスはこうだ,「新聞やテレビ局に対する法規制は止めるべきだが,インターネット上の匿名発言は法で取り仕切れ」……。ちょっと手前勝手が過ぎないか。

 なんてね,しゃっちょこばって書いているが,実のところこの日の朝日新聞朝刊の最大ヒットは社会面(39面)トップの「『日本の顔』何点? 自民総裁選,専門家が採点」だろう。
 4候補の採点表に並ぶ「専門家」のトップ,誰かと思えば漫画家のやくみつる(=はた山ハッチ)氏だ。専門家? なんの?

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